オランダ

ヨーロッパの表玄関としてのオランダ

オランダは、戦略的に重要な欧州の表玄関に位置し、アムステルダムまたはロッテルダムから24時間以内で欧州最も購買力の高い消費者市場の95%にアクセスできるため、欧州市場への格好の足掛かりです。
企業にとって有利な法人税制に加えてオランダは、教育レベルが高く多言語に対応できる人材、高度な物流とテクノロジーのインフラを備えているため、中小企業からフォーチュン500に挙るトップ企業まで、多くの多国籍企業が欧州への表玄関としてオランダを選んでおります。

基本情報
国名 オランダ王国
Kingdom of the Netherlands
面積 4万1,864平方キロメートル
(日本の約9分の1、九州とほぼ同じ)
人口 1,703万人(2016年)
名目GDP 7,775億米ドル(2016年)
1人当たり:4万5,658米ドル
(OECD諸国第10位)
首都 アムステルダム
83.4万人(2016年)
言語 オランダ語
宗教 カトリック24.4%、プロテスタント15.8%、
イスラム教 4.9%
政体 立憲君主制
元首 マルク・ルッテ首相
邦人 8,136人

発達した物流インフラ

  • 欧州最大のロッテルダム港をはじめとした28の海港があり、欧州一の取扱い貨物量となっています。
  • 5つの国際空港があり、ほとんどの空港で24時間365日体制で税関業務を行っています。
  • 欧州最大の高速道路密度(公道に対する高速道路の割合)を有し
    周辺国とシームレスに接続しています。
  • 豊富な鉄道網を活用することにより、EU内のみならずロシア方面への輸送が可能電話番号です。

質の高い労働力

オランダほど、教育レベルが高く技能を身につけた人材が多くいる国は、欧州でもほとんどありません。オランダの高度な教育制度により、今日のビジネスの需要に応えられる技能と心構えを持つ質の高い人材が続々と輩出されています。また、オランダでは人口の90%が英語が堪能であり、英語が主なビジネス言語です。また、ドイツ語やフランス語を話せる人の割合も他のどの国よりも高くなっています。
効率と勤勉のモデルとされるオランダの労働力は、新人から管理職レベルに至るまで、さまざまな分野で欧州の生産性の指標となっています。欧州全体と比較すると、労働紛争や労使関係に費やされる時間は非常に少なく、人件費の面でも競争力があります。

政治と外交方針

【安定な政治】
オランダは多くの政党が存在し、宗教的信条による主張の違いも加わり複雑な様相を呈しており、連立政権の組み合わせも相当の頻度で変わりますが、現実的思考を好む国民性から、主要政党のとりうる基本政策の幅はさほど大きくはなく、その対立も激しいものではないため、連立政権が常態化しているものの政局は比較的安定しています。

【外交方針】

  1. 欧州共同体(EC)の加盟国であり,欧州統合の推進役です。EUの発足を定めたマーストリヒト条約のとりまとめにも重要な役割を果たしました。
  2. NATOの一員として,米欧同盟を常に強力に支持し,対米関係も重視しています。イラク戦争に当たっては,米英を政治的に支持し,イラク南部に約1,300名の部隊を派遣しました。
  3. 国連等の場での国際協調を重視し,国際平和協力,開発などの分野に積極的に関与し,国際社会の平和と安全に寄与しています。また,経済外交や軍縮・不拡散も積極的に推進しています。

主要都市: アムステルダム

【紹介】
アムステルダムは、オランダ最大の都市です。人口820,654人(2012年)、都市圏人口は2,289,762人にのぼる。商業や観光が盛んなヨーロッパ屈指の世界都市です。地名は「アムステル川のダム(堤防)」の意味です。 憲法に規定されたオランダの首都だが、国会、中央官庁、王宮、各国の大使館など首都機能のほとんどはデン・ハーグにあります。
【歴史】
元々は小さな漁村だったが、13世紀にアムステル川の河口にダムを築き、町が築かれました。16世紀には海運貿易の港町として、ヨーロッパ屈指の都市へと発展しました。アムステルダムは欧州で最も重要な交易市場であったが、17世紀はアムステルダムの黄金の時代と考えられています。世界を牽引する金融中心地でもあった。アムステルダム証券取引所は世界初の常設取引所です。
【運河】
中央駅を基点として、運河も放射状に張り巡らされています。このアムステルダムの運河は世界遺産にも登録されています。運河沿いの建物は流通に便利だったため、間口の広さに応じて税金がかけられました。このため、運河沿いに現在も残る家並みは間口がどこも狭く、その代わり奥に非常に長く伸ばして作られています。
【経済】
ヨーロッパ有数の金融都市アムステルダムには、ユーロネクスト・アムステルダム(旧名称:アムステルダム証券取引所)、オランダ銀行などがおかれ、オランダの多くの大企業がここに本社を置きます。

主要都市: ロッテルダム

【紹介】
ロッテルダム港を擁する世界屈指の港湾都市で、人口規模はアムステルダムに次いでオランダ第2位です。世界都市であり、オランダの他都市に比べて近代的なビルが立ち並びます。
【歴史】
13世紀に成立した集落が起源であり、1328年に都市権を得ました。16世紀ごろから港が発達し、港湾都市として大西洋貿易の隆盛とともに発展しました。1872年にはマース川河口に開通した新水路をさらに深削し、大型外航船が北海から直接入港することが可能となった。この運河の利用で拡大した貿易が、19世紀末のさらなる急速な経済発展につながり、アムステルダムに続く都市へと成長していった。第二次世界大戦ではナチス・ドイツによる爆撃で旧市街と港はほとんど破壊され荒廃し、ドイツに降伏しました。戦後は近代的な計画都市として海上交通を軸に復興を果たしました。
【海港】
1965年、ニューヨークを抜いて世界第一の貿易量を誇るようになり、2003年まで世界一の貨物取扱量を維持しました。その後、2004年に上海港とシンガポール港に抜かれ、2010年代には、中国の諸都市、釜山、ドバイなどの後塵を拝するようになったが、欧州(及び米州)首位の座は維持しています。
【経済】
ドイツのルール工業地帯とライン川で結ばれていること、各国から欧州への輸出品の多くがこの地から荷揚げされていることも貢献しています。主要産業は石油精製、造船、化学製品、金属製品、製糖です。
また世界的な大企業ミッタル・スチール(現:アルセロール・ミッタル)とユニリーバの本社があります。

外資規制

項目 内容
制限業種 公益事業と鉱山業については政府の免許が必要です。
出資比率 規制はありません。
外国企業の土地所有 規制はありません。
資本金に 関する規制 国内企業と同等の扱いです。
有限責任株式非公開会社(B.V.): 払込資本最低額は規定はありません。
有限責任株式公開会社(N.V.): 払込資本最低額 4.5万ユーロです。

【研究開発に係る優遇措置】

制度 概要 対象条件
R&Dの賃金税控除(WBSO) 特定分野のR&D活動を行っている企業は、R&D関連の人件費および経費につき、35万ユーロまでは、32%(スタートアップ企業は最大40%)、35万ユーロを上回る部分については14%の控除を受けることができます。 研究開発(技術的・科学的研究、新技術を用いた製品または生産プロセスの開発、新技術を用いたソフトウェアの開発など)を行う企業とあります。
イノベーションボックス制度 企業が独自に開発し、特許を取得もしくはWBSO認定を受けた無形資産からの利益については課税所得から80%控除できます。 「WBSO認定」を受ける必要があり、大規模納税者については、特許、排他的なライセンス、またはソフトウェア等を有する必要があります。

他社(者)によって開発された無形資産であっても、オランダ納税企業の責任負担のもとに開発されたものであれば対象とあります。

出資比率 研究開発(技術的・科学的研究、新技術を用いた製品またはプロセスの開発、新技術を用いたソフトウェアの開発等)を行う企業に対して、賃金税および社会保険料の一部を控除します。 申請者が自ら行うR&D活動が対象
WBSO申請は、R&D活動の事前に行う必要があります。

M&A動向

買収詳細
ヘッドライン
発表日 ターゲット 買い手 取得価格
(百万円)
形態
三精テクノロジーズは、遊戯機械メーカーのVekoma Rides B.V.(オランダ。売上高169億円、営業利益28億9000万円、純資産52億円)の全株式を取得し子会社化したと発表しました。
三精テクノロジーズは同業の米国子会社S&S Worldwideと合わせ、遊戯機械の品ぞろえを大幅に充実させ、日米欧の3極を拠点にグローバルな生産・販売体制を実現し、名実ともに世界トップの遊戯機械メーカーを目指すとしています。
Sansei Technologies acquires Vekoma Rides
2018/3/30 Vekoma Rides BV 三精テクノロジーズ NA 買収
東レ株式会社は、2018年3月14日、オランダの炭素繊維複合材料メーカーTenCate Advanced Composites Holding B.V. の全株式を取得することを、親会社であるKoninklijke Ten Cate B.V. との間で合意しました。
TenCateは、欧米に主要製造拠点を有するプリプレグメーカーで、同社の材料は航空宇宙用途において、熱可塑性樹脂及び高耐熱熱硬化性樹脂材料を中心に幅広い採用実績を有しています。
Toray Industries acquires TenCate Advanced Composites from Koninklijke Ten Cate
2018/3/14 TenCate Advanced Composites Holding BV 東レ 122,518 買収
商船三井は15日、オランダの船員配乗会社Azalea Maritimeを昨年12月12日付で100%出資子会社としたと発表しました。あわせて、18年1月1日付で社名を「MOL Maritime(Europe)」に変更しました。
商船三井は、Azalea社の完全子会社化を契機に、商船三井運航のLNG船、タンカーへ質の高い船員を供給する体制を強化し、今後も「世界最高水準の安全運航」の実現を目指します。
Mitsui OSK Lines acquires Azalea Maritime
2017/12/21 Azalea Maritime BV 商船三井 NA 買収
豊田自動織機は3月23日、物流ソリューション事業の強化を目的に、物流ソリューション事業をグローバルに展開するオランダのVanderlande社を約1400億円で買収すると発表しました。
Toyota acquires Vanderlande
2017/3/23 Vanderlande Industries Holding BV 豊田自動織機 143,550 買収
双日(2768)は、太陽光発電開発事業者であるAlten RE Developments Americaの株式66.7%をAlten Renewable Energy Developmentsから取得しました。これにより、双日は、アルテン・アメリカ社を通じてメキシコ最大級の太陽光発電を計画する事業会社2社の株式20%を保有します。メキシコでは、政府が再生可能エネルギー電源の導入比率を2035年までに40%へ引き上げる方針を打ち出しており、持続的な成長が見込まれています。
Sojitz acquires majority stake in Alten RE Developments America
2017/8/9 Alten RE Developments America BV 双日 NA 買収
三菱マテリアル株式会社の金属事業カンパニーは、欧州地域からの金銀滓(E-Scrap)※1受け入れを拡大するため、オランダ国北ブラバント州ムールダイクに「MM Metal Recycling B.V.(以下、新会社)」を設立し、総投資額約40億円をかけて金銀滓の受け入れ・検品・サンプルの採取等を行う金銀滓センターを新設します。新会社は、三菱90%、阪和興業10%の共同出資で設立しました。
Mitsubishi Materials and Hanwa Co form MM Metal Recycling
2016/7/4 MM Metal Recycling BV 阪和興業 NA ジョイントベンチャー
横浜ゴム(株)は、2016年3月25日に発表したAlliance Tire Group B.V.(以下ATG)の買収に関して、2016年7月1日付で同社の全株式を取得し、買収を完了した。Alliance Tire Group は、農業機械用タイヤ、産業機械用タイヤ、建設機械用タイヤ、林業機械 用タイヤの製造・販売に特化した事業を展開しており、各々のラジアルタイヤ、バイアスタイヤを 欧州、北米を中心に世界約 120 カ国以上に販売しています。
Yokohama Rubber acquires Alliance Tire Group from KKR
2016/3/25 Alliance Tire Group BV 横浜ゴム 121,413 買収
リクルートホールディングスは、新たに設立するのオランダ子会社を通じてオランダを中心に欧州で人材派遣事業を営む Euronext Amsterdam Stock Exchangeに上場する人材派遣会社USG People N.V.の発行済普通株式の全株を対象とした公開買付けを実施することを決定し、当社とUSG社との間でMerger Protocolを締結いたしました。
Recruit Holdings completes acquisition of USG
2016/3/31 USG People NV リクルートホールディングス 173,700 買収
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